「生成AIのもつ可能性や活用事例に興味がある」
「生成AIの具体的な活用事例を知りたい」
「活用事例を参考に、ビジネスや業務にも生成AIを活用したい」
生成AIはさまざまな業界で活用されています。それにより、作業量や問い合わせ対応時間の短縮などにつながっています。
一方で、どのような使われ方がされているのか、具体的なイメージがつかない人は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では『2030未来のビジネススキル19』の著者で、未来予測のプロであるフューチャリスト友村晋が以下の内容を解説します!
- 【情報・通信業】生成AIの活用事例3選
- 【IT・ソフトウェア】生成AIの活用事例3選
- 【食品業】生成AIの活用事例3選
- 【電気機器】生成AIの活用事例2選
- 【サービス業】生成AIの活用事例2選
- 【その他】生成AIの活用事例2選
ビジネスや仕事にかかる時間や労力を減らすためにも、まずは、生成AIがどのような形で活用されているのかを知りましょう。
なお「業務に生成AIを取り入れていきたい」「でも使いこなし方を説明できる社員がいない…」といった悩みを解決したいと考えているなら、セミナーの活用を検討してみてください。
全国各地で実施しています。気になる人は、ぜひ以下から詳細をチェックしてみてください!
【情報・通信業】生成AIの活用事例3選
ここでは、情報・通信業での生成AIの活用事例を紹介します。
- LINEヤフー株式会社
- KDDI株式会社
- ソフトバンク株式会社
生成AIが情報・通信業でどのように活用されているのか、参考にしてもらえれば幸いです。
1. LINEヤフー株式会社


LINEヤフー株式会社では、広告からの収入アップや業務時間・労力の削減を目的に、約10か月で16件の生成AI機能を導入しました。
- LY ChatAI:対話チャット型の独自AIアシスタント(社内向け)
- GitHub Copilot:コード記述のサポートをしてくれるAI(社内向け)
- LINEプロフィールスタジオ:顔写真をもとに画像をつくってくれる
- Yahoo!フリマ:商品を説明するための文章作成を手伝ってくれる
- LINE AI Q&A「LINE」:質問に対する答えをAIが出してくれる
- Yahoo!しごとカタログ:各企業の口コミをAIが要約してくれる
- LINE AI アシスタント:情報検索や画像の翻訳などをAIがおこなってくれる



社内向けに導入された生成AIの活用事例では、業務時間や労力の削減に成功しました!
たとえば、対話チャット型の独自AIアシスタント「LY ChatAI」の導入後では、約7%の生産性の向上を確認できました。
コードの記述のサポートをしてくれる「GitHub Copilot」においては、生産性が約10〜30%も向上しました。
業務のスピードをアップさせ、今まで以上の成果を出したいと考えているなら、生成AIの活用は大いに役立つでしょう。
2. KDDI株式会社


KDDI株式会社では、問い合わせから解決までにかかる時間を減らすための施策として、生成AIを搭載したチャットボット(Chatbot)を導入しました。
生成AIの導入により、従来のチャットボットでは対処できなかったケースにも対応できるようになりました。
- 問い合わせ内容が不足している場合、再質問をして情報を補足する
- まとまりがない長い文章を要約し、問い合わせの意図を正しく理解する



生成AIを搭載したチャットボットの活用により、問い合わせから解決までにかかる時間を減らせたそうです!
KDDI株式会社がおこなった検証では、従来のチャットボットと比較して、対応時間を約5分短くできました。
問い合わせ業務に生成AIを活用すれば、社員の負担を減らしつつ、お客さまの満足度を高められるでしょう。
3. ソフトバンク株式会社
ソフトバンク株式会社では、オペレータの教育にかかる手間を減らすための施策として、生成AIを活用しています。
生成AIの導入前は、教育担当者がすべて手作業で、オペレータのスキルを測るための問題を作成していましたが、以下のような問題を抱えていました。
- 1問につき約25分もの時間をかけて手作業で問題を作成
- 作業の負担が大きく、最新のテスト問題をつくる時間がない
- オペレータのスキルを測れず適切な教育ができない
- オペレータが同じ失敗をなんども繰り返してしまう
生成AI導入後は、自動で問題を作成できるようになり、1問あたりにかかる時間を約1.5分まで短くできました。



最新情報が入った問題の提供や、オペレータのスキル把握のための時間も確保できるようになったそうです!
時間がなくて社員教育のための資料つくりができない場合でも、生成AIを活用すれば、短い時間で質の高いマニュアルをつくれるでしょう。
なお「業務に生成AIを取り入れていきたい」「でも使いこなせるか不安」といった人にむけて、ビジネスに生成AIを活用していくための講演も承っております。
気になる人は、ぜひ以下から詳細を確認してみてください!
【IT・ソフトウェア】生成AIの活用事例3選
ここでは、IT・ソフトウェア業界での生成AIの活用事例を紹介します。
- Duolingo
- ブローダービズ株式会社
- AI Picasso株式会社
生成AIがIT・ソフトウェア業界でどのように活用されているのか、参考にしてもらえれば幸いです。
1. Duolingo
オンライン言語学習アプリを提供しているDuolingoも、生成AIを活用した新たな試みをおこなっています。
家庭教師からの指導を受けているような体験を再現するための第一歩として「Duolingo Max」の提供を、2023年3月からはじめました。
生成AIの一つであるOpenAIのGTP-4を搭載した新たなサービスで、スマート解説とロールプレイ機能を備えています。
- 問題に正解できなかった理由を、キャラクターがチャットボット形式で詳しく教えてくれる
- 空港やカフェなど異なる場面を想定した会話の練習をAIキャラクターとできる



すでにある機能に生成AIをかけ合わせれば、まったく新しいビジネスの立ち上げも可能でしょう!
2. ブローダービズ株式会社
ブローダービズ株式会社では、画像の内容を理解できるAIを活用して、生産現場での働き方の改善に取り組んでいます。
作業している人の姿勢や立ち位置、動きなどから、AIが異常をみつけだし、転倒や体調不良などのトラブルに素早く対応できるようになりました。
不審な人物を発見したり、異物が混入した原因を調べたりするときにも役立ちます。



AIを活用すれば、24時間365日、職場の見守りや管理をおこなえるでしょう!
3. AI Picasso株式会社


AI Picasso株式会社では、さまざまなシチュエーションにあう画像を簡単につくりたい人に向けて、生成AIを活用したサービス「AIいらすとや」を提供しています。
文字を入力する枠に、ほしい画像をイメージしたテキストを入力するだけで、AIが自動でイラストをつくってくれます。
どのような文章を入力すればいいかわからない場合でも、カテゴリから画像を探せるため、ほしい素材をみつけられるでしょう。
- 教育
- 科学
- 職業
- ビジネス
- テクノロジー



生成AIを活用すれば、専門の会社に頼まなくても、自分のほしい画像をつくれます!
なお、こちらの記事「【初心者必見】ChatGPTができること7選!使い倒した筆者が宇宙一わかりやすく解説」では、生成AIの一つであるChatGPTができることを紹介しています。
ChatGPT活用のヒントを知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください!


【食品業】生成AIの活用事例3選
ここでは、食品業での生成AIの活用事例を3つ紹介します。
- アサヒビール株式会社
- 日本コカ・コーラ株式会社
- 江崎グリコ株式会社
生成AIが食品業でどのように活用されているのか、参考にしてもらえれば幸いです。
1. アサヒビール株式会社


アサヒビール株式会社では、新しい商品の開発にかける時間を増やすための施策として、生成AIを活用しています。
生成AIの導入前は、膨大にある情報のなかから目当ての資料をみつけるまでに、多くの時間と労力がかかっていました。
生成AI導入後は、検索ボックスにキーワードを入力するだけで、探している情報を素早くみつけられる仕組みができあがりました。



生成AIが資料の内容を100文字程度に要約してくれるため、探していたデータかどうかが一目でわかるそうです!
社内で積み上げてきた知恵や知識は、新たな商品・サービスの開発に欠かせない貴重な情報です。
「データを活用したいけど探しだすだけで一日が終わってしまう…」という悩みを抱えているなら、生成AIの活用を検討してみるとよいでしょう。
2. 日本コカ・コーラ株式会社


日本コカ・コーラ株式会社は、自社商品を多くの人に届ける手段の一つとして、生成AIを活用した画像つくりをおこなっています。
2023年12月には、イメージ画像をつくる際に使用した画像生成AIツール「Create Real Magic」を一般公開しました(日本でのサービス提供は終了)。
用意されたテーマやシーン、スタイルからクリスマスカードを作成できるもので、約12万点以上の画像がつくられたそうです。



絵を書くのが苦手な人でも、生成AIを活用すれば、オリジナル画像を簡単につくれます!
3. 江崎グリコ株式会社


江崎グリコ株式会社では、問い合わせ対応にかかる時間を減らすための施策として、生成AIプラットフォーム「Alli」を導入しました。
生成AI導入前は、電話やメールからの問い合わせ対応に追われ、本来やるべき業務が思うようにできない状態に陥っていました。



生成AIの導入により、問い合わせにとられる時間を約31%減らせ、これまでできなかった業務をおこなえるようになったそうです!
問い合わせ対応におわれ、本来やるべき業務ができていないなら、生成AIを導入してみるのも一つの手です。
生成AIなどのテクノロジーを有効活用する方法は、著書『2030未来のビジネススキル19』で詳しく解説しています。ぜひ手にとって参考にしてみてください。
【電気機器】生成AIの活用事例2選


ここでは、電気機器業界での生成AIの活用事例を2つ紹介します。
- 株式会社日立製作所
- パナソニック ホールディングス株式会社
生成AIが電気機器業界でどのように活用されているのか、参考にしてもらえれば幸いです。
1. 株式会社日立製作所


株式会社日立製作所は、自動車用のソフトウェアを開発する人が抱える悩みを解決するために、生成AIを活用した新たな技術の開発をおこなっています。
ソフトウェアの作成には、車に搭載されたカメラで撮られた映像や、どんな道をどのように走ったかがわかるデータなどが必要です。
生成AIを導入する前は、大量にある映像を見ながら必要な情報を探しだす必要があり、かなりの時間がかかっていました。
生成AI導入後は、映像の内容を反映した説明文の自動作成が可能になったため、テキストを入力するだけで必要な情報を得られるようになりました。



欲しい情報を数秒でみつけられるようになったそうです!
生成AIを活用すれば、時間がかかっていた作業を自動化できるため、本当に必要な業務に集中できるようになるでしょう。
2. パナソニック ホールディングス株式会社


パナソニック ホールディングス株式会社では、業務にかかる時間や労力を減らすために、生成AIを活用した「ConnectAI」を導入しました。
導入後3か月の利用回数は26万回、1日あたり5,800回もの利用実績があり、主に以下のようなケースで活用されています。
- 質問
- 翻訳
- 要約
- 文章作成
- プログラミング



プログラミング業務においては36倍、社内広報業務においては90倍の生産性向上を実現したそうです!
パナソニック ホールディングス株式会社の事例からみても、生成AIの活用はビジネスに有効であるといえるでしょう。
【サービス業】生成AIの活用事例2選


ここでは、サービス業での生成AIの活用事例を2つ紹介します。
- 株式会社LIFULL
- 株式会社ベネッセホールディングス
生成AIがサービス業でどのように活用されているのか、参考にしてもらえれば幸いです。
1. 株式会社LIFULL


株式会社LIFULLは、住まい探しに必要なノウハウを学べる環境を整えるために「接客サポートAI(BETA)」の提供を始めました。
接客サポートAI(BETA)を利用すると、住宅弱者の人の住まい探しに関する基礎知識や、接客に必要なスキルを対話形式で教えてもらえます。
- 高齢の方
- 障害者の方
- 外国籍の方
- LGBTQの方
- シングルマザー・ファザーの方
住宅弱者の人の住まい探しには専門的な知識が必要ですが、接客サポートAIを活用すれば、経験が浅い社員でも適切なサービスの提供ができます。



人材育成の時間や労力を減らしたい場合も、生成AIは大いに役立つでしょう!AIによる社員教育が可能になるからです。
2. 株式会社ベネッセホールディングス


株式会社ベネッセホールディングスは、生成AIや各種ツールの活用によって、Webサイト制作にかかる時間や労力を大幅に減らしました。
- コスト:4割の削減
- 人数体制:7割の削減
- 制作期間:半分以下に短縮(8週間→3週間)



生成AIや各種ツールを活用して業務を見なおせば、作業量の圧倒的な削減も可能です!
なお、こちらの記事「【やらないと大損】ChatGPTを社内利用すべき3つの理由!具体事例やリスク対策も紹介」では、ChatGPTを社内利用すべき理由を紹介しています。
ChatGPTの利用を迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください!


【その他】生成AIの活用事例2選


最後に、証券業界や自治体での生成AIの活用事例を2つ紹介します。
- 株式会社大和証券グループ本社
- 神奈川県
生成AIが証券業界や自治体でどのように活用されているのか、参考にしてもらえれば幸いです。
1. 株式会社大和証券グループ本社


株式会社大和証券グループ本社は、AIチャットボット「Alli」を導入し、事務員の負担軽減をおこなっています。
Alliを導入する前は、異なるAIチャットボットを利用していましたが、利用者からの質問への回答率が50%となっていました。
Alliの導入後は、回答率が75%まで上昇し、利用者の満足度も向上しました。



回答率の上昇にともない、営業員からの問い合わせにかかる業務時間を15%削減できたそうです!
同じ生成AIでも、性能や料金が異なります。生成AIの導入を検討している場合は、しっかりとリサーチをおこない自社にあったサービスを選びましょう。
2. 神奈川県


神奈川県は、職員の業務の負担を減らすための施策として、生成AIを導入しました。



利用する生成AIは「ChatGPT」で、テキスト生成での使用に限っています。
- 企画書案
- 想定問答案の作成
- 質問への回答文案
- SNSへの投稿文案の作成
- パワーポイントのスライド構成案の作成
生成AIは、企業だけでなく自治体でも活用されはじめています。注目度の高さがわかるのではないでしょうか。
ぜひ本記事を参考に、生成AIを有効活用するためのキッカケにしていただければ幸いです。
なお、ChatGPTのもつ能力を引き出すためには、ChatGPTへ送信する質問や命令(プロンプト)の質を高める必要があります。
こちらの記事「【ビジネスに活かせる】ChatGPTのおすすめプロンプト例BEST10!実際の入出力とあわせて紹介」では、ビジネスシーン別のプロンプトの書き方例を紹介しています。
プロンプトの具体的な設定方法を知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください!


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