Amazon本社の無人コンビニAmazonGoを試してきた
今回はシアトルのアマゾン本社とマイクロソフト本社を訪問
GAFAのうち、グーグル、アップル、フェイスブックの本社にはいったけどアマゾンはまだ行ったことがなかった。
俺自身、講演でアマゾンの無人コンビニアマゾンゴーがもたらす衝撃伝えていたけど、実際は自分がまだ試していなかったのでやっぱり説得力がない。
ということでまずは自分で試してみよう!ってことで行ってみました。
店内の様子
店内は普通のコンビニとあまり変わらない
オレンジのシャツを着た店員が4人ぐらいいたけど、暇そう。
この黒いのが天井のカメラ。黒いのを拡大すると全部レンズが付いてる!
無人コンビニの仕組みは割愛
無人コンビニだけじゃなく、レジ無しであることで有名なアマゾンゴー。どういった仕組みでこの無人レジ無しコンビニが運営されているかシステムが気になる人は、自分でググってちょーだい。
使ってみた感想
なんてこった。ここまで買い物のストレスが減らされているとは。本当に感動した。
商売のポイントとして「シームレス化」が一つのキーワードだが、オンラインではどの企業もしのぎを削ってやっている。でもオフライン(現実世界)でここまで「モノを買う」という行為をシームレスにできるだろうか?正直疑っていたが、マジでシームレスだった。買い物のストレスを極限まで減らしている。これ以上削るとしたら、入り口のスマホQR認証じゃなくて、顔認証だな。そしてJR改札のようなうざいゲートをなくすこと。そうしたらもう削るところがなくなる。
実際にミネラルウォーターを買ってみたら、入り口にはいって出るまで15秒ぐらい。もはや自動販売機で小銭を財布から取り出して入れるよりも早い。
シンセンの無人コンビニとの勝負
シンセンの無人コンビニとはシステムが全然違うけど、利便性で言えば圧倒的にアマゾンゴーの勝利。ってことは中国の得意のパクりですぐにアマゾンゴーのようなコンビニは普及するだろう。技術としては顔認証の精度(処理速度)だが、これまた5G回線が普及したらお得意の数の原理(天井のカメラの数を増やせば良いだけ)でカバーできるだろう。精度に関してもシンセンのパクりiphoneの精度から判断して問題ないだろう。
現在アリババ(個人的にはアマゾンに対抗しうる唯一の企業だと思ってる)も無人ではないがコンビニに目を付けて上海に3店舗オープンさせた。とにかくオンラインとオフラインのミックスで顧客の囲い込みを狙っている。
特に半導体を自前で2025年までに7割国産にすると中国政府は発表しているし、こんなカメラあっという間に作ってしまうだろう。
本当のアマゾンのしたたかさ
アマゾンゴーのすごいところは、無人であることでも、レジがないことでもない。アメリカ人の75%はまずネットでモノを買う時にアマゾンで探す。それぐらいアマゾンはアメリカで普及しているわけだが、この事実と現実世界のコンビニをミックスしているのが一番怖い。
つまり、
アマゾンゴーは2019年7月21日現時点で12店舗しかないけど、この12店舗の付近1キロ圏内の人々が普段からアマゾンドットコムで何を買っているかアマゾンは知っているわけ。ってことはアマゾンゴーに何を置けば売れ残りがないか知っている。
理解できますか?この怖さ。
ホールフーズを買収した理由もちゃんと意味があったのね。
ドローンの自前物流、アマゾンプラインの全米24時間以内発表(現在は48時間)など次々と新しいことを発表しているけど、過去に時間差はあれどすべて有言実行しているアマゾンのジェフベゾス。ほんと怖いハゲ親父だ。
思い起こせば、、、
おれがまだ23歳だったころ東大にアマゾンの日本法人CEOのジャスパーチャンって人が講演に来た。そのときは俺も含めてアマゾンはネットで中古本を売っているただのネット通販サイトだった。
そのときジャスパーチャンは、いまから電化製品を売って、コスメを売って、●●を売って、10年後には日本中の人がアマゾンを使っています。と予言していた。
ほんまかいな?って思ったけど、すべてその通りになっている。(株買っておけばよかった~)
2021年までにこの化け物コンビニアマゾンゴーを世界に3000店舗ばらまくといっているジェフベゾス。いや~日本のコンビニが太刀打ちしている姿が1ミリも想定できない。ホリエモンがアマゾンゴーのオープンソースを使ったら今からでもセブンイレブンに勝てるって言ったのマジ納得。
AI(人工知能)社会はビッグデータ争奪戦。先にとった方の勝ちだと早く日本の昭和的経営者は気付いた方がいい。
ところで、もうロンドンは建設中らしい。海外第一弾はブレジグットに揺れるイギリス。これまた面白いとこチョイスするね。
まとめ
文明の進化とは情報を共有し、良くも悪くも最適化していくこと。人類は、少しでも便利に!楽をするために!テクノロジーを進化させてきたし、これからもこの流れは止まらない。
ただそれが加速しているだけ。この加速度に気付かない経営者はあっという間に淘汰される。
大事なのでもう一度いいます。
テクノロジーの進化の加速度に早く気づいてください!
近代日本の教育、価値観もう価値がないどころか、弊害です。
おれがアイフォンをもったときは珍しいってみんな言っていた。ずっと言っていた。覚えてる。いまはみんな持っているけど普及まで数年かかった。その間ずっとみんなは、「トモってiphoneとか持っててさすが最先端じゃねー」ってみんな言ってた。
それに比べアマゾンエコー(アレクサ)を持ったときは、珍しいって言われる時間が圧倒的に短くなったと感じている。ついこないだまで、「トモは家にアレクサいてすごいねー」って言ってたのに、その人たちみんなもう持ってる。「こないだまでトモすごいねーって言ってたのに、もう自分も導入したの?」って感じ。つまり、新たなデジタルデバイスの普及が早くなってる。
加速度ってこうゆうこと。
はやりのアプリの移り変わりも早すぎる。この速度についてこれず脱落すると、その認知的不協和の解消のため「まあワシの商売はデジタルとかAIとか関係ないし、人間力で勝負じゃ!」とか化石みたいなことを自分に言い聞かせてしまう。
おれが言いたいのは、時代の最先端をキャッチアップしないといけないことではなく、時代の流れの速さ(加速度)を「身体と脳で心から感じて」自分の会社のポジションを決めないといけないってこと。学生なら自分の付加価値を●●の方向にもっていくと決めなくてはいけないこと。
自分の業界にAIが入ってきたら、どうなるか?考えたことありますか?
はっきり言いますが、AIに無関係な業界なんてこの世に一個もありませんよ!むしろ無関係だと思われている業界が一番AIベンチャーに目を付けられやすいんです。そんで一瞬で業界ごとごっそにつぶされるか市場を持っていかれる。それがいま世界で起こっているプラットフォーム戦争です。情弱が一番損する。
学生へ
Siriなどでテクノロジーに触れて遊ぶことは大事。でもそれで終わってはいけない。この遊び道具が世の中にもたらす影響を「自分の頭で考えよう」
情報に左右され、思考停止状態で大衆の価値観に身をゆだねる続ける人は、マジで将来仕事ないよ。
残念ながら学校で教わってもいないのに自然に身についた協調性がいかに自分の未来を閉ざしているか気づいて欲しい。教わってないのに身につくのが一番怖い。
明日は比治山大学で学生にこのような話をする予定。少しでも響くといいなー。