「電気自動車(EV)や自動運転について知りたい」
「自動運転が実現するとどんな社会になる?」
「自動運転ができる電気自動車(EV)を知りたい」
昨今は電気自動車(EV)のメリットを活かし、自動運転技術の研究も活発に進められています。無人タクシーや無人バスなど、いままで考えられなかったサービスが誕生してきています。
一方で、ガソリン車では電気自動車(EV)と同じことができないのかや、自動運転技術が普及すると生活にどんな影響があるのかを知りたい人も多いのではないでしょうか。
友村 晋そこで本記事では『2030未来のビジネススキル19』の著者で、未来予測のプロであるフューチャリスト友村晋が以下の内容を解説します!
- 電気自動車(EV)の課題
- 電気自動車(EV)がガソリン車よりも優れている理由
- 自動運転が社会にもたらす変化
- 自動運転機能を搭載した電気自動車(EV)
電気自動車(EV)と自動運転技術が未来をどう変化させていくのか一緒に考えていきましょう!

私自身、実際にアメリカのロサンゼルスで無人タクシーの配車サービスを受けて、自動運転の可能性を体感してきました!
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電気自動車(EV)とは?

電気自動車(EV:Electric Vehicle)は、ガソリンエンジンの代わりに電気モーターを使い、電気の力で走行する自動車です。動力源となる電気は、充電ステーションや家庭用コンセントから車載バッテリーに供給されます。
電気自動車(EV)はガソリン車と比べて複雑な構造をしておらず、走行中に二酸化炭素を一切出しません。
電気自動車(EV)は3種類に区別されます。
| EVの種類 | 特徴 |
|---|---|
| HEV (Hybrid Electric Vehicle) | ガソリンと電気モーターの両方を搭載 メインにガソリンのエンジンを使用して、加速時に補助的にEVを使用する(マイルドハイブリッド) エンジンが発電したエネルギーを充電するため外部から充電しない |
| PHEV (Plug-in Hybrid Electric Vehicle) | ガソリンと電気モーターのハイブリット バッテリーが十分なときはEVを使用し、バッテリーが不足すると補助的にガソリンエンジンで補助する 外部から充電可能 |
| BEV (Battery Electric Vehicle) | 電気モーターのみで走行する 動力源はバッテリーのみで外部から充電する |
友村 晋本記事の電気自動車(EV)は、BEVを指して解説しています!
電気自動車(EV)の課題と今後の展開

電気自動車(EV)には、主に2つの課題があります。
- バッテリー性能の問題
- 充電ステーションの数が少ない
それぞれ見ていきましょう。
1.バッテリー性能の問題
バッテリー性能の問題には、以下のようなものがあります。
- バッテリーの炎上
- 充電に時間がかかる
- 寒冷地ではバッテリー性能が低下する
- 航続距離(1回の充電で走れる最大の距離)が短い
一方で、バッテリー技術は日進月歩で改良されています。たとえば、中国のIMモーターズのL6は、1回の充電で1,000km走行できます(1,000km=東京から大阪間を往復する距離)。
友村 晋バッテリーの性能の問題は、どんどん解決していくでしょう!
2.充電ステーションの数が少ない
充電ステーションの数が少ない問題に関しては、国(日本)としても充電インフラの整備を加速させています。
2021年以前に計画された目標では、2030年までに充電ステーションを15万基設置する目標でしたが、2021年に15万基から30万基に改められました。
なお、2021年の段階での充電ステーションの設置状況は、約3万基です(ガソリンスタンドの数より上回っている)。
友村 晋今後、電動化社会の構築のため、充電インフラの整備が加速していくでしょう。
電気自動車(EV)がガソリン車よりも優れている5つの理由

電気自動車(EV)がガソリン車よりも優れている点は、以下の5つです。
- メンテナンスが簡単
- 1kmあたりの走行コストが低い
- 走行時に二酸化炭素を出さない
- インターネット経由でアップデートできる
- 自動運転技術やAIとの相性がよい
それぞれ、見ていきましょう。
1.メンテナンスが簡単
電気自動車(EV)はガソリン車と比べて、複雑な構造をしていません。必要な部品数が、2分の1から3分の1ほど少ないからです。
そのため、電気自動車(EV)はメンテナンスしやすく、故障時の修理対応もスムーズにできます。
友村 晋ガソリン車では、エンジンだけで部品全体の約3分の1を占めています。
2.1kmあたりの走行コストが低い
電気代はガソリン代よりも安く、1kmあたりの走行コストはガソリン車の半分以下になります。
| 車種 | 燃料消費量(1km) | 単価(仮定) | 1kmあたりコスト |
|---|---|---|---|
| ガソリン車 | 0.07L/km | 1L=165円 | 11.55円 |
| 電気自動車(EV) | 155wh/km | 1kwh=31円 (1時間1,000W使用) | 4.805円 |
1kmあたり、ガソリン車では「約12円」かかるところ、電気自動車では「約5円」で走行できます。
友村 晋ガソリン車と比較して、電気自動車(EV)のほうが低コストで走行できます!
3.走行時に二酸化炭素を出さない
電気自動車(EV)はガソリン車と違い、電気を動力として走行するため、走行中に二酸化炭素を出しません。
一方で、電気自動車(EV)の電気をつくるための発電所では、排ガスが発生してしまいます(電気を生み出すエネルギー源によって二酸化炭素排出量が変わる)。
たとえば、火力発電(石炭や天然ガスなど)の場合と、再生エネルギー(風力や太陽光など)の場合では、再生エネルギーのほうが、二酸化炭素の排出量が少ない傾向にあります。
友村 晋再生可能エネルギーで発電された電気を一般的に利用できれば、環境への負荷をより小さくできるでしょう。
なお、こちらの動画「EV① EV電気自動車の未来予測、自動車産業の未来、結局ガソリン車なの?ハイブリッドなの?初心者向けに分かりやすく解説」では、電気自動車(EV)のメリット・デメリットを詳しく解説しています。
電気自動車(EV)の可能性について知りたい人は参考にしてみてください。
4.インターネット経由でアップデートができる
電気自動車(EV)では、ハードウェア(車体)を変えずに、車の性能を向上させることが可能になりつつあります。インターネット経由で、ソフトウェア(中身)をアップデートさせられるからです。
たとえば、テスラの電気自動車(EV)では、走行中に飛び石が車体に当たる問題を「車体を上昇させる」という、ソフトウェアのアップデートで解決しました。
一方で、ガソリン車はハードウェアが優位なため、新しい技術を追加したいときは、車体を買い替えなければいけません。
また、車体に問題が発生した場合、ディーラーや修理工場に車を持ち込む必要があるため、消費者に大きな負担がかかってしまいます。
友村 晋ハードウェア主体の商品は、購入した瞬間から価値が下がります。
なお、こちらの動画「EV② EVテスラとBYD、そして日本車メーカーとの決定的な違いは?未来を走っているのはどっち?」では、ステラのリコール回避の話をより詳しく解説しています。
5.自動運転技術やAIとの相性が良い
ガソリン車よりも構造が簡単で、コンピューター制御された電気自動車(EV)は、自動運転技術やAIとの相性が良いです。
たとえば、電気自動車(EV)の場合、AIからの危険信号に瞬時に反応できます。結果として、危険回避行動までのロスタイムが少なくなり、自動運転中の事故を起こしにくくなります。
ほかにも、車の故障が発生した場合、問題箇所をAIが自動で検出して、ディーラーに部品の発注をおこなってくれます。将来的には、部品が自宅に届き、動画を見ながら自分で修理することも可能になるかもしれません。
友村 晋自動運転社会において、車体の制御がしやすい電気自動車(EV)は欠かせない存在になるでしょう!
自動運転とは?

自動運転とは人間の操作を必要とせず、車が自律的に走行・停止・回避などをおこなう技術です。
米国自動車技術協会(SAE)では、自動運転化のレベルを「レベル0」から「レベル5」までの6段階に分けています。
| レベル | 内容 |
|---|---|
| レベル0 | 運転自動化なし 車線逸脱警報システム・自動緊急ブレーキなど搭載 |
| レベル1 | 速度や車間距離の制御のみ 車間距離を保つACCシステムなど搭載 |
| レベル2 | ハンドル操作と加減速の制御(ADAS搭載) 高速道路上でブレーキとアクセルの加減速および自動緊急停止などする |
| レベル3 | 道路状況を確認して、一定の条件下で完全自動運転ができる 高速道路で追い越しができる |
| レベル4 | 限定エリア内で運転手不要 |
| レベル5 | 完全自動化 |
レベル0からレベル2までは、ドライバーが主体で車を操作し、ある条件下ではドライバーの監視のもと運転を支援します。
レベル3では、ドライバーがハンドルを離すことができて、高度な自動運転が可能な段階になります。
レベル4は、限定エリア内で完全自動運転ができます。実際にロサンゼルスやニューヨークでは無人タクシーが走っています。
友村 晋現時点では多くの車両がレベル2(運転支援)に該当しており、まだレベル5には到達していません。
自動運転社会がもたらす3つの変化

自動運転が社会にもたらす変化は主に3つあげられます。
- 交通事故の減少が期待できる
- 高齢者や体が不自由な人の移動の自由が広がる
- 道路の渋滞緩和と公共交通の効率化につながる
それぞれ見ていきましょう
1.交通事故の減少が期待できる
交通事故の原因は、安全確認不足やわき見運転などの人間のミスによるものが多いです。そのため、自動運転技術とAIとの相性が良い電気自動車(EV)が普及すれば、事故の減少を見込めます。
たとえば、後方からの追突事故の場合、車載カメラで危険を検知して、AIによって瞬時に回避方法を分析できれば、事故の回避ができるでしょう。
友村 晋360度AIカメラを実装すれば、死角がなくなり安全走行が可能になります!
2.高齢者や体が不自由な人の移動の自由が広がる
自動運転社会が現実のものになれば、高齢者や体の不自由な人にも、移動の自由を提供できるようになるでしょう。
たとえば、スマホの操作とボタン一つで目的地へ行けるようなタクシーや、無人バスが普及すれば、買い物難民の問題が解決できるはずです。
シニア世代が運転しなくてよい社会になれば、高齢者の交通事故問題が解決されるでしょう。
友村 晋ロサンゼルスの一部の地域では、ロボタクシーが運行しています。
3.渋滞の緩和や公共交通の効率化につながる
自動運転技術が多くの人に普及すれば、渋滞の緩和や公共交通の効率化につながるでしょう。車同士がインターネットでつながれば、最適な車間距離やルートを判断できるようになるからです。
東広島市では、2023年に路線バスの自動運転の実証実験がおこなわれ、ドライバーのフォローなく全体の77.6%で走行できました。
友村 晋実証実験をもとにさまざまな問題点を精査して、今後さらに自動化が進んでいくでしょう!
なお、こちらの動画「EV③ EV(電気自動車)は、自動運転社会の踏み台に過ぎない、テスラ、BYDの台頭、そのとき日本車メーカーはどうする?」では、自動運転社会の可能性について詳しく解説しています。
自動運転社会で生活がどう変わるのか知りたい人は参考にしてください。
自動運転機能を搭載した電気自動車(EV)

自動運転機能を有した電気自動車(EV)を3台紹介します。
- レベル2に該当:キャデラック(ゼネラルモーターズ)
- レベル3に該当:ホンダのレジェンド(ホンダ)
- レベル4に該当:I-space(ジャガー)
それぞれ見ていきましょう。
レベル2に該当:キャデラック(ゼネラルモーターズ)
キャデラックは、ゼネラルモーターズ(GM)の高級ブランドであり、先進的な運転支援システム「スーパークルーズ」を搭載しています。
スーパークルーズは通常のADAS(先進的運転支援システム)にくわえて、運転手の顔を感知して眠気を検知する「ドライバーアテンションアシスト」などの運転支援技術があります。
友村 晋レベル2ですが、かなりハイレベルですね!
レベル3に該当:レジェンド(ホンダ)
ホンダのレジェンドは世界に先駆けて、レベル3になり、高速道路上での渋滞など限られた条件下で自動運転が可能になりました。
道路状況にあわせて緊急ブレーキをかけたり、前方車両が低速で走行していたら、追い越してさらに元の車線に戻ったりすることができます。
友村 晋自動でハンドル制御できるところが、レジェンドのすごいところです。
レベル4に該当:I-SPACE(ジャガー)
I-SPACEは、イギリスのジャガー・ランドローバーが開発した高性能EVで、Waymo(ウェイモ)の自動運転サービス車両として採用されています。
WaymoはGoogleの親会社Alphabet傘下の企業で、自動運転技術の開発をしています。I-SPACEには、その自動運転技術「Waymo Driver」が搭載されています。
友村 晋Waymoの自動運転技術を搭載したI-SPACEは、ロサンゼルスなどの一部の地域で無人タクシーとして走行しています。
ぜひ本記事を参考にして、自動運転化社会について考えていきましょう。
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