「業務効率化や売上アップのために、社内のDX化を進めたい」
「DX化成功に向けて、どのような人材が必要なのか知りたい」
「DX人材を確保する方法を知りたい」
DX化を成功させるためには、適切な人材を責任者においたり、最新テクノロジーを使いこなせる社員を確保したりする必要があります。
一方で「誰を責任者にすればいい?」「人材を確保する方法は?」という悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では『2030未来のビジネススキル19』の著者で、未来予測のプロであるフューチャリスト友村晋が以下の内容を解説します!
- DX人材に求められる3つの能力
- DX化成功に必要な5つの職種
- DX人材を確保する3つの手段
- 他企業のDX人材育成の事例3選
DX化に必要な職種や人材確保の方法を知って、社内のDX改革を成功させましょう!
「経験や実績が豊富な人から、直接話しを聞いてみたい」と考えているなら、セミナーを受講するのも一つの手です。
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DX人材とは?責任者に求められる3つの能力
ここでは、DX責任者に求められる能力を3つ紹介します。
- マーケティング感覚がある
- 会社の各事業を俯瞰できる
- 部長を超えたリーダーシップ力がある
DX改革の責任者を決める際の、参考にしてもらえれば幸いです。
1. マーケティング感覚がある
社内のDX化を検討しているなら、以下の発想をもっている人を責任者におきましょう。
- どうやったら儲けが出るか?
- どうやったらお客さんを集められるか?
- どうやったらお客さんを満足させられるか?
DX化を成功させるためには「ITを使って、楽して儲ける、体質をつくる」必要があるからです。
理想の人材は、営業出身のマーケターです。楽して儲ける仕組みをつくる能力をもっているため、DX化の成功確率を高められるでしょう。
社内でパソコンに一番強いからという理由で、責任者を決めるのはNGです!
DX化では、数字やデジタルデータを使って、新規事業のかじ取りをしていく必要があります。責任者を決めるときは、マーケティング感覚がある人を選びましょう。
2. 会社の各事業を俯瞰できる
DX化を成功させるためには、以下の条件を満たしている人材を責任者におく必要があります。
- 会社がおこなっている事業を把握している
- 各部署にどのような人材がいるのかを把握している
DX化では、社内でおこなっている事業をパズルのように組み合わせて、売上アップや新規事業の立ち上げを目指していくからです。
各部署の社員を巻き込んでビジネスを進めていく必要もあるため、各メンバーの考え方やクセなども把握しておく必要もあるでしょう。
たとえば、エステやジムの経営、サプリメントのネット通販などをおこなっている場合、
- エステのお客さんを、どうやってジムに誘導するか?
- エステやジムのお客さんに、どうやってサプリメントを買ってもらうか?
など各事業を超えたビジネス展開を考える必要があります。
DX化の成功には、会社の各事業を俯瞰してみれる人の存在が欠かせません。
会社の事業内容の把握はもちろん、各部署の社員を巻き込んでビジネスを進めていける人材を責任者におきましょう。
3. 部長を超えたリーダーシップ力がある
DX改革を確実なものにするためには、常務もしくは専務レベルのリーダーシップ力や人望のある人材が欠かせません。
DXの事業部長には、分断されている各部署をつなげる役割があります。そのうえで、売上をアップさせたり、新しい新規ビジネスを立ち上げたりしなければいけません。
「DXとは何か?」「DX化を進めたら会社の未来がどのように変わるのか?」を、社員にわかりやすく説明する必要もあります。
DXの責任者は各部署のボスとなる存在です。部長レベルではDX化を進めるのは難しいです。
DX事業の責任者には、部長を超えたリーダーシップ力や人望がある人材を選びましょう。
社員全員が同じ方向をむいて仕事に取り組める環境を整えられるため、DX化の成功確率を高められます。
DX化成功に必要な人材とは?5つの職種を紹介
DX化成功に必要な職種は、以下の5つです。
- ビジネスアーキテクト
- データサイエンティスト
- サイバーセキュリティ
- ソフトウェアエンジニア
- デザイナー
社内のDX改革を進める際の、参考にしてもらえれば幸いです。
1. ビジネスアーキテクト
ビジネスアーキテクトは、DX改革をリードする中心的な存在です。
- 戦略策定:どのような製品・サービスが必要か?どの技術が最適か?を決める
- 進行管理:目的実現に向けてプロジェクトの進行をコントロールする
- チームづくり:社員が一丸となってDXに取り組める環境を整える
社内のDX化の成功には、ビジネスアーキテクトの存在が必要不可欠でしょう!
ビジネスアーキテクトには、最新テクノロジーの知識はもちろん、高いコミュニケーション能力やリーダーシップ力などが求められます。
2. データサイエンティスト
データサイエンティストは、企業のもつデジタルデータを、ビジネスに活かすために欠かせない存在です。
- データ収集・分析:売上やお客さんの行動パターンなどのデータを収集・分析する
- アイデアの提供:分析したデータからわかったビジネスアイデアを提供する
- データを活用した予測:過去のデータをもとに商品やサービスの需要を予測する
データサイエンティストがいれば、社内にある貴重なデータをムダにせずにすむでしょう!
データサイエンティストには、プログラミング言語でデータ分析をおこなう能力や、大量のデータのなかからビジネス的な課題をみつける力などが求められます。
3. サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティは、データの漏洩やサイバー攻撃から企業のデータを守る存在です。
- セキュリティ対策:セキュリティ状況を把握し適切な対策をおこなう
- 社員教育:社員のセキュリティ教育を定期的に開催する
- サイバー攻撃への対応:被害を最小限に抑えるために迅速に対応する
デジタル時代において、サイバーセキュリティの重要性は増していくでしょう!
サイバーセキュリティには、迅速に問題を解決する力や、セキュリティ対策に関する専門的な知識・スキルが求められます。
4. ソフトウェアエンジニア
ソフトウェアエンジニアは、サービスや商品を提供するための機能を開発・改善する存在です。
- システムの設計・開発:DX化に最適なシステムをつくる
- システムの保守・管理:システムの動作確認や不具合を修正する
- システムの改善:システムをアップデートし機能の改善をおこなう
DX化を確実なものにするためには、ソフトウェアエンジニアの存在が欠かせません。
ソフトウェアエンジニアには、プログラミングスキルや最新テクノロジーの知識、他メンバーと良好な関係を築く能力などが求められます。
5. デザイナー
デザイナーは、サービスや商品のデザインをおこなう存在です。
試作品の設計:試作品をつくり完成品とのズレをなくす
サービスや商品の設計:使いやすさや便利さを意識した設計をおこなう
コンテンツの制作:ホームページやマーケティング資料を作成する
お客さんに満足してもらうサービスや商品をつくるためには、デザイナーの存在が必要不可欠でしょう。
デザイナーには、アイデアを形にする力や高いデザインスキル、お客さんの求めているものを理解する能力が必要です。
なお、こちらの記事「【徹底攻略】中小企業のDX化の進め方5ステップ!成功へのポイントも紹介」では、DX化の進め方や成功させるポイントを解説しています。
社内のDX改革を検討中の人は、参考にしてみてください!
DX人材を確保する方法とは?3つの手段を紹介
DX人材を確保するための手段は、以下の3つです。
- DX人材を社内で育成する
- DX化に必要なノウハウをもつ人材を採用する
- DXに詳しい外部の専門家を活用する
DX人材を確保する際の、参考にしてもらえれば幸いです。
1. DX人材を社内で育成する
DX人材を確保したいと考えているなら、社員の再教育(リスキング)を検討してみましょう。
社内で人材を育成すると、以下のようなメリットを得られます。
- DXの考え方を組織全体に浸透させられる
- 社内にDXの知識・スキルをもつ人材を増やせる
- DX改革を中長期的に続けられる環境を整えられる
- 人材を採用するよりもコストを抑えられる場合が多い
従業員の再教育をおこなうと、離職率の低下にもつながる場合があります!
社員教育をおこなう際は、研修プログラムを導入したり、オンラインで学習できる環境を整えたりするとよいでしょう。
DXの知識が豊富な人材がいる場合は、アドバイザー(相談役)として個別指導をしてもらうのも一つの手です。各社員が抱えている疑問に答えてあげられるため、DXに対する知識がより深まります。
DXに必要なスキルや最新テクノロジーを有効活用する方法は、著書『2030未来のビジネススキル19』で詳しく解説しています。手にとって参考にしてみてください。
2. DX化に必要なノウハウをもつ人材を採用する
「人材育成の余裕がない…」「まずは即戦力として活躍してくれる人材が必要…」という状況であれば、人材の採用を視野にいれましょう。
DXの知識・スキルをもった人材を獲得すれば、社内のDX改革をスピーディーに進められます。
DX人材の採用活動をおこなうときは、以下の点を意識しましょう。自社にとって最適な人材を確保しやすくなります。
- 自社が求めているスキル・知識があるか?
- 学習意欲が高く、変化に柔軟に対応できる人材であるか?
- チームメンバーと円滑なコミュニケーションをとれるか?
- 自社の理念やビジョン(実現したい未来)に共感しているか?
良い人材を確保するためには、応募者への積極的なアプローチが欠かせません。
イベントに参加したり、ビジネス特化型のSNSを活用したりして、DX人材とのつながりをつくりましょう。
3. DXに詳しい外部の専門家を活用する
「社内育成や採用活動をしたいけど、どのように進めればよいかわからない…」と悩んでいる場合は、DX導入に詳しい専門家(コンサルタント)の力をかりるのも一つの手です。
さまざまなプロジェクトに関わってきた経験を活かして、失敗のリスクを最小限に抑える方法を教えてもらえるでしょう。
自社の状況に合った解決策を提案してもらえるため、時間とコストを最小限に抑えてDX改革を進められます。
コンサルタントを選ぶときは、
- しっかりとした実績があるか?
- 自社が求めるサービスが提供されているか?
などを確認しましょう。
コンサルタントとの契約が不安なときは、セミナーの受講を検討してみてください!
人柄や説明のわかりやすさ、DXに関する知識の深さなどを把握できるため、安心してDX化を任せられるでしょう。
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他企業はどのようにDX人材を育成している?3つの事例を紹介
最後に、他企業のDX人材育成の事例を紹介します。
- SOMPOホールディングス株式会社
- ダイキン工業株式会社
- NTTコムウェア株式会社
社内のDX人材育成を進めるための、参考にしてもらえれば幸いです。
1. SOMPOホールディングス株式会社
SOMPOホールディングス株式会社では「人を変え、仕事を変えて、会社を変えていくこと」を目指して、2021年からデジタル人材育成を開始しました。
人材育成では、役割やスキルレベルに応じて3つの分類をつくり、それぞれに合った研修を実施しています。
DX専門人材:高度な専門スキルをもつ人。企画されたものを形にする役割がある
DX企画人材:デジタル技術をもちいた施策を企画する人。DX化の中心的な役割を期待されている
DX活用人材:実務でデータやデジタル技術を活用する人。業務の効率化をおこなう
国内のSOMPOグループに在籍する全社員(約6万人)が対象となっています!
「社を挙げてDXを推進する」という姿勢が伝わってくるのではないでしょうか。
2. ダイキン工業株式会社
ダイキン工業株式会社では、AI技術をビジネスに活かせる人材を社内で育成するために、2017年にダイキン情報技術大学を設立しました。
ダイキン情報技術大学では、部門別に3種類の人材を育成しています。
- AI技術開発人材:AIを活用し社内にある課題を整理し解決できる人
- システム開発人材:AIを活用したシステムを開発・実装・運用できる人
- AI活用人材:AIを活用した新規ビジネスの企画ができる人
研修は全社員が対象となっていて、社員の役職に適した講座が準備されています。
2022年時点で、ダイキン情報技術大学を修了した人は1,300人に達しました!
ダイキン工業株式会社では、今後もAIの活用・AIの技術開発・システムの開発ができる人材の育成を継続していくと明言しています。
AI時代におけるDX人材の重要性がわかるのではないでしょうか。
3. NTTコムウェア株式会社
NTTコムウェア株式会社では、DXを推進できる人材を育成するために、社内育成制度「Comco+」にデータサイエンティスト、AIプランナー、AIエンジニアの枠をつくりました。
各社員のもつスキルを把握し、基礎から実践まで個人のレベルに応じた研修プログラムを提供しています。
2025年に向けて、ドコモグループ全体でデータ活用人材5,000人を目指しているそうです!
DX改革の本気度が伝わってくるのではないでしょうか。
ぜひ本記事を参考に、社内のDX人材を育成するキッカケにしていただければ幸いです。
なお、こちらの記事「【知らないと損】デジタル人材の育成が必要な3つの理由とは?課題や育成のポイントも解説」では、デジタル人材が必要な理由や育成方法を紹介しています。
デジタル人材の育成を検討中の人は、参考にしてくみてください。
社内のDX化を進める方法や注意点、DXの最新情報は「フューチャリスト友村晋のYouTubeチャンネル」でも発信しています!動画は定期的に追加していくので、ぜひチャンネル登録をして、見逃さないようにしてくださいね!
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