「自分のいる業界は、将来大丈夫だろうか?」
「将来性のある業界に転職したい」
「会社と一緒に成長できる業界に入りたい!」
自分が働いている業界の将来性に不安を感じることはありませんか。もしくは、どのような業界に転職、就職すれば失敗しないのか気になる方も多いでしょう。
そこで本記事では『2030未来のビジネススキル19』の著者で、未来予測のプロであるフューチャリスト友村晋が以下の内容を解説します!
- 今後危ない業界ランキングTOP5
- 危ない業界の見極め方
- 【年齢別】サラリーマンの生き残り戦略
ぜひこの記事を参考に、今後のキャリア戦略を検討していきましょう。
今後危ない業界ランキングTOP5
今後危ない業界のランキングTOP5は以下のとおりです。
- 1位 銀行業界
- 2位 百貨店・デパート業界
- 3位 金融業界
- 4位 士業
- 5位 家電量販店業界
なぜ危ない業界なのかを詳しく解説していきます。順番に見ていきましょう。
これから解説する内容は、YouTube動画「衰退産業#4 2030年に向けて衰退する業界ワースト10、斜陽産業、転職情報を分かりやすく解説」でも解説しています。ぜひ参考にしてください!
なお、自分のいる業界が危ないランキングに入っていた場合でも悲観する必要はありません。これからの行動を変えていけば大丈夫です。
記事の後半では生き残り戦略も解説しているので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
1位.銀行業界
危ない業界第1位は、銀行業界です。将来性がないといえる理由のひとつに「時代の変化」があります。
具体的には、以下のような変化が起きています。
- オンライン決済が普及した
- 資金調達が多様になった
- お金を貸したときの金利が低くなった
これらにより、銀行の窓口を利用する必要性が少なくなったり、そもそも利益が出にくい構造になっていたりします。
そのため銀行各社は店舗数を減らしており、大手では黒字でも大幅な人員を削減している状況です。
- 三井住友銀行:4,000人削減
- 三菱UFJ銀行:10,000人削減
- みずほ銀行:19,000人削減
さらに追い打ちをかけるように、日銀の低金利政策でお金を貸しても大きな利益を得られなくなっています。
企業は、銀行に頼らなくても自前で資金を集められるようになっています。日本では未導入ですが、Apple社がApple銀行を作り、約4.5%の高金利でお金を預かるサービスを提供しています。
信用力のある企業であれば、銀行からお金を借りなくても問題ないわけです…!
このように銀行のビジネス環境は、どんどん厳しくなっています。社員を減らさざるを得ない未来が目の前に迫っているため、危ない業界1位としました。
2位.百貨店・デパート業界
百貨店・デパート業界は、人員削減がさらに進む業界のひとつです。
とくに地方の店舗が壊滅的な状況です。最後の百貨店がなくなった県もあり、残り1店舗の県が約17もあります。
一方で伊勢丹では、バブル時の約3,000億円から約4,874億円まで売上高を伸ばしています。これは全国の店舗が絶好調なわけではありません。DXの導入により上位顧客サービスを徹底した結果、業績を回復させています。
地方では上位顧客が少なく、ネットショップで何でも適正価格で買えるようになったため、顧客が戻ることはないでしょう。
実際に僕が住む広島県呉市も、にぎわっているのは地下の食品売り場くらいです…!
店舗数の減少と一緒に人員も減っていく見込みである百貨店・デパート業界は厳しいといえます。
なおDXは、デパート業界に限らず、ほぼすべての業界で進んでいく見込みです。
「DXって何?」と思う方は、宇宙一わかりやすいYouTube動画「DXとは?取り組むべき理由とは?具体的な活用事例を初心者にもわかりやすく解説、デジタルトランスフォーメーションのセミナー講師が定義を説明」を見てみてくださいね!
3位.金融業界
危ない業界第3位は、金融業界です。テクノロジーの力で市場こそ膨らんでいく可能性はありますが、既存の証券会社は衰退していくでしょう。
なぜなら、資産運用に人の手を介する必要がなくなっているからです。ネット証券で株や債券などの金融商品を買えるようになり、実店舗の窓口に行って手続きする必要がなくなっています。
実際にネット証券大手の楽天証券では、口座開設数が800万を突破。さらに、ウェルスナビのようにAIが資産運用してくれるサービスも出てきています。
人にお願いしなくても資産運用ができるため、手数料も安く抑えられています!
このように、人を雇わなくても事業を大きくしていける急先鋒にいるのが金融業界です。平均年収は上昇していますが、生き残った優秀な社員の給与が増えているだけです。
収入の高さだけで転職や就職を判断するのは、やめておいた方がいいでしょう。
ちなみに、これから伸びる業界を知りたい方は、こちらの動画「2030年の未来予測、ますます伸びる転職におすすめの業界、どんな市場の仕事が人気?ひろゆきも注目している8業種を紹介」をぜひ参考にしてみてください!
4位.士業
危ない業界第4位は、士業です。侍業ともいわれています。
たとえば、
- 弁護士
- 税理士
- 司法書士
- 行政書士
などがあります。
国家資格なのでなくなる可能性は限りなく低いですが、今後は高年収の方と、あまり稼げない方にわかれていきます。
理由は、オンライン化とテクノロジーの進展です。
たとえば、弁護士相談のオンラインサービスが普及し、今までよりも安く相談できるようになりました。多くの人がオンラインビジネスに参入して、供給過多になっているからです。
弁護士のバックヤード業務では、専門書の検索や判例検索をクラウド上で効率よく探せます。今までは人を雇ってやってもらっていた仕事が、弁護士自身でこなせるわけです。
むしろAIを使えるITエンジニアを雇って、裁判で勝てる戦略をデータで考える優秀な弁護士もいるくらいです!
このように、知識量が業務に及ぼす影響が小さくなり、より高い付加価値を生み出せる人しか稼げない業界になるでしょう。
5位.家電量販店業界
家電量販店業界では、実店舗で接客をする意義がかなり小さくなっています。店舗で家電製品を売るスタイルはどんどん縮小し、普通の接客をする人は生き残れないでしょう。
なぜなら、家電製品の性能はどこで買っても同じだからです。ネットショップのほうが安価に買えるため、実店舗で家電を見て、ネットで購入する人が多くいます。
とくに家電製品は、ネットショップで購入する人の比率が高い傾向です!
三井住友銀行の調査によると、家電製品におけるネットショップの売上が占める割合は、2019年時点で約32.8%です。小売業平均の6.8%よりも大幅に進んでいます。(※)
さらに、家電サブスクサービスやフリマアプリなどのライバルも台頭。新品を購入しなくても、貸してもらえたり、中古品を買ったりできるサービスが出てきています。
そのため、家電量販店自体も家電製品以外の事業(太陽光、リフォーム)を伸ばし始めています。店舗では儲けらなくなっている家電量販店業界は、今後も縮小していく可能性が高いでしょう。
※参考:三井住友銀行「家電量販店を取り巻く環境と戦略の方向性(pdf)」
なお、接客が必要なくなりつつある業界でも、高いスキルで生き残っている人もいます。
どのような人が生き残れるかは、こちらの動画「【2023年最新】無人コンビニの未来、アマゾンのAmazonGoか、高輪ゲートウェイ駅のタッチトゥーゴー(Touch to go,TTG)か?」で解説しています。ぜひ参考にしてください!
今後危ない業界の見極め方
今後危なくなっていく業界には特徴があります。
自分のいる業界や転職先を見極めるため、以下4つのどれかにあてはまっていないかを考えてみてください。
- 時代の役目を終えた業界:百貨店、銀行、ブライダルなど
- グローバル化の波を抑えた業界:製造業など
- ゲームチェンジされた業界:TV業界、出版印刷、新聞など
- インターネットに浸食された業界:金融、士業、家電量販店、広告代理店など
具体的な業界名も書きましたが、あてはまっていないからといって安心してはいけません。
今は大丈夫でも、将来あてはまるリスクがないかを自分で考えることが重要です。そうすれば、未来予測ができるようになります!
紹介した特徴のなかで、ゲームチェンジされた業界に関してはイメージしにくいかもしれません。
そういう方は、宇宙一わかりやすく解説している動画「ゲームチェンジャーとは?初心者にもわかりやすく定義を解説 優良企業の社長の見分け方!儲かる会社の競合他社の分析法は?NetflixのCEOがライバルに名指したのは〇〇だった!」をぜひ参考にしてみてください!
【年齢別】今後危ない業界にいるサラリーマンの生き残り戦略
もし自分の仕事が危ない業界にあてはまってしまっていても大丈夫です。これから正しい知識を身につけて行動していける人は、必ず生き残れます。
そこで、年齢別に生き残る方法をまとめました。
- 50代の生き残り戦略
- 40代~30代の生き残り戦略
- 20代の生き残り戦略
- 【+α】学生の生き残り戦略
それぞれ詳しく解説していきます。
なお、これから解説する内容は、YouTube動画「衰退産業#6 ポスト生成AIの社会、チャットGPTが登場して、斜陽産業にいるサラリーマンの生き残り戦略、衰退産業から転職を成功する方法、出世術を詳しく解説」で詳しく解説しています。
変化の激しい時代では、これからどうするかが非常に重要です。ぜひ参考にしてください!
1.50代の生き残り戦略
50代は、逃げ切りに徹しましょう。なぜなら再就職が厳しい年齢だからです。
もしパフォーマンスを発揮できていない自覚があるなら、社内政治に注力して自分の部署がなくならないように根回しするのもひとつのやり方です。
若い世代の育成をする部署に行って、やめさせられない地位を獲得する方法もあります。
部下の指導と同時に、
- メンタルケア
- トラブルの相談役
- 業績をあげられない人へのフィードバック
ができれば、若手からも慕われる存在になれます。「〇〇さんがいなければ困る」という状態になれば、黒字リストラの対象にもなりにくいでしょう。
育成するポジションにつくのであれば、ぜひ若手社員のアイディアを潰さずに伸ばしてあげてくださいね!
やめさせられない人材になるコツは、会社がいま何に困っているかを考えることです。会社にとって、なくてはならないポジションを勝ち取るため、今から考えて行動に移しましょう。
なお、黒字リストラの攻略方法は他にもあります。ぜひこちらの動画「【悲報】2023年に黒字リストラの大嵐が吹き荒れる業界ランキング、ワースト5」も視聴してみてくださいね!
2.40代~30代の生き残り戦略
40代~30代が斜陽産業にいるのであれば、選択肢は以下の2つです。
- 転職をする
- 社内改革派に所属する
詳しく見ていきましょう。
2-1.転職をする
おすすめは転職です。伸びる業界へシフトチェンジするだけでも、生き残れる確率を上げられます。
そもそも斜陽産業は儲かっていないため、給与が低く、ハードワークになるケースが多く見受けられます。アナログ仕事が多く残っているため、自分のがんばりだけでは生産性も上がりません。
どれだけ努力しても、悪い負のスパイラルから抜け出すのは難しいでしょう…!
守る家族がいるのなら、シフトチェンジすることを強くおすすめします。転職を成功させる方法は、次の関連動画2本を参考にしてください。
2-2.社内改革派に所属する
もし、転職せずに生き残りたいのであれば、改革を実行する側に回りましょう。
長年のキャリアや未来を考えていく人は、どんどん転職をしていきます。社長は、危機感を感じて会社をどうしたらいいかと頭を抱え始めるわけです。
そこで社内に改革を起こしたり、企画を打ち出せたりするポジションを取れば、求められる人材、つまりキーパーソンになれるでしょう。
重要なことは、ビジネスマンとしての市場価値が上がっていくポジションで仕事をすることです。
具体的なポジションと意識すべきポイントは、こちらの動画「僕の年収が増えた本を紹介、グロービズの藤原和博さんの名著(ホリエモンやキンコン西野亮廣さんも絶賛)」で解説しています。ぜひ参考にしてください!
なお、社内改革派になりそうな方は、以下2本の動画がおすすめです。あわせて参考にしてくださいね。
3.20代の生き残り戦略
20代で斜陽産業にいるなら転職一択です。
儲かっていない業界にいる若手は、キャリアにプラスにならない仕事をさせられている可能性があります。
たとえば、銀行で窓口業務を10年していても、強くアピールできるスキルは身につきにくいでしょう。営業で成績が良かったり、新規事業を創出していたりする人とは大きく遅れをとってしまいます。
転職が当たり前の時代なので、職の変更がマイナス材料になることも考えにくいです。若いうちに活気のある業界に身をおき、転職をしながらスキルアップしていきましょう。
ただし、注意点がひとつだけあります。それは、スキルのない若い自分を採用してくれた会社への恩義を忘れないことです!
採用してくれた恩を返せたと思えるまでは、今の会社に貢献しましょう。
ちなみに、転職におすすめの業界は、こちらの動画「2030年の未来予測、ますます伸びる転職におすすめの業界、どんな市場の仕事が人気?ひろゆきも注目している8業種を紹介」で解説しています。ぜひ参考にしてください!
4.【+α】学生の生き残り戦略
これから就職する学生は、とにかく読書をして価値観をアップデートしてください。
高校生や中学生にも講演をする機会もあるのですが、学歴がなければ成功しないという考えに染まっている子が多く見受けられます。
しかし、これからの社会で求められるのは学歴の高い人材ではありません!
親にいわれたことを鵜呑みにぜず、いろいろな世界や考えに触れたうえで何をするべきかを考えていきましょう。
なお、子育てをされている方は、こちらのシリーズ動画「子育て#1 家庭教育8つのスキルで教育格差を埋める!未来の教育を完全攻略。子育ては試練が多いが最高!」がおすすめ。現代の思考に変えていきましょう。
そしてお子さんには本を渡してあげてください。以下におすすめ本を一気に紹介していくので、ぜひ読ませてあげてくださいね。
これらに加えて、これからのAI時代を生き抜くためのヒントとして、僕の著書「2030 未来のビジネススキル19」もおすすめです。中学生でも読めるくらいわかりやすい内容になっていますし、ビジネスマンにも参考になるため、親子で読めます。
本は完読する必要はありません。学べることがひとつでも見つかればOKくらいの気持ちで読んでみるよう勧めてみてください!
ぜひこの記事を参考に、危ない業界を見極める力を身につけて、正しい方向性でキャリアを積み上げていきましょう。
なお、この先稼げる仕事につきたいのであれば、職種選びも重要です。仕事は業界×職種で決まります。
キャリアアップにつながる職種選びについては、YouTube動画「伸びる職業、稼げる職種ベスト5、2030年に向けて伸びていく仕事とは?」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください!
ほかにも、激動の10年を生き抜くための情報は「フューチャリスト友村しんのYouTubeチャンネル」で発信しています。将来への不安をなくすためにも、ぜひ参考にしてください。
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