「生成AIの進化が早くてついていけない」
「クロード(Claude)が便利なのかわからない」
「チャットGPTとどう違うのだろう」
昨今の生成AIの進化は目覚ましいものがあります。その中でもチャットGPTとクロード(Claude)は能力が高くて有名です。
ClaudeはAnthropic(アンソロピック)社が開発した文章生成AIで、米国政府も注目しています。
そこで最近耳にするようになったClaudeについて、チャットGPTと違いがよくわからない人も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では『2030未来のビジネススキル19』の著者で、未来予測のプロであるフューチャリスト友村晋が以下の内容を解説します!
- 2つの生成AIのおさらい
- チャットGPTとクロード(Claude)の違い
- クロード(Claude)のビジネス活用術5選
2つの最新AIを比較して、ビジネスや普段の生活にぜひ活用してみてください!
また、「生成AIをもっと有効活用したい」「社内の人にも便利さをわかってもらいたい」とお悩みの方は講演会の依頼も検討してみてください。
以下のボタンから詳細に飛べるので、ぜひチェックしてみてくださいね!
チャットGPT(ChatGPT) とクロード(Claude)についておさらい
チャットGPTとClaudeはどちらも文章生成が得意なAIです。無料版があり、日本語にも対応しているため試しやすくなっています。
まるで人間と会話しているようなやりとりが可能なので、メディアで取り上げられない日がないほどです。
チャットGPTがリリースされた際は大注目されたのも記憶に新しく、さまざまな活用法があります。
- 生活に活用
- ビジネス活用
- 教育現場に活用
考え方は人それぞれですが、使わないのがもったいないほど能力が優れています。
なお、それぞれのサービスは巨大企業からも出資を受けており、その額は以下の通りです。
ChatGPT | Claude | |
---|---|---|
主な出資企業 | Microsoft | Google・Amazon |
金額 | 100億ドル規模 | 40数億ドル規模 |
またClaude3がチャットGPTを超えたことで話題になるなど、業界の進化はまだまだ進むでしょう。
チャットGPT(ChatGPT) とクロード(Claude)の違いを10項目で比較
話題のClaudeですが、チャットGPTとの違いを知らない人も多いでしょう。
ここでは気になる10項目を比較していきます。
ChatGPT | Claude | |
---|---|---|
リリース時期 | 2022年11月30日 | 2023年3月14日 |
運営会社 | OpenAI社 | Anthropic(アンソロピック)社 |
出資元 | Microsoftから約100億ドル | Amazonから最大40億ドル GoogleやSalesforceなどの企業から約4億5000万ドル |
料金プラン | 無料版:GPT3.5 有料版:GPT-4o(月額20ドル) | 無料版:Claude3 Sonnet・Claude3 Haiku 有料版:Claude3 Opus(月額20ドル) |
読み込める文字数 | GPT3.5:1万文字程度 GPT-4o:2.5万~3万文字程度 | Claude3:15万文字程度(無料、有料問わず) |
能力・使い勝手 | 無料でもGPT-4oを使用可能(回数制限あり) | 無料版のSonnetでも良好 |
情報の信頼性 | GPT3.5:2022年1月までの情報をもとに生成 GPT-4o:2023年10月までの情報をもとに生成 | Claude3:2023年8月までの情報をもとに生成(無料、有料問わず) |
画像読み込み・生成 | GPT3.5:読込✖・生成✖ GPT-4o:読込〇・生成〇 | Claude3:読込〇・生成✖(無料、有料問わず) |
文章ファイルの読み込み | GPT3.5:✖ GPT-4o:〇 | Claude3:〇(無料、有料問わず) |
URLの読み込み | GPT3.5:✖ GPT-4o:〇 | Claude3:✖(無料、有料問わず) |
Claudeが追い抜く勢いですが、チャットGPTもこのまま黙ってはいないでしょう。今後の展開もとても楽しみですが、一旦は2024年4月現在の比較をしていきます。
なお、Claudeの登録方法などについては別記事の「【徹底解説】クロード(Claude)とは?料金や対応言語・驚きの能力を解説」にて詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてくださいね!


1.リリース時期
チャットGPT | Claude | |
---|---|---|
リリース時期 | 2022年11月30日 | 2023年3月14日 |
リリースはチャットGPTのほうが4か月ほど早いです。世界中を熱狂の渦に巻き込んだため、後発の生成AIは影を潜めている状況でした。
そんな中でClaudeがリリース。2024年3月4日には最新モデルのClaude3が公開され、チャットGPTを上回る性能をもつと話題になりました。さらに、2024年5月13日にはChatGPT-4oがリリースされ、機能性を高めてきています。
たった1~2年で、生成AIは大きく進化してきています。これからまた新しい注目企業が出てくるかもしれません。



生成AIの進化はますます激化することが見込まれます!
2.運営会社
チャットGPT | Claude | |
---|---|---|
運営会社 | OpenAI(オープンエーアイ)社 | Anthropic(アンソロピック)社 |
Claudeを開発しているAnthropic社は、OpenAIの元幹部らが透明性のない同企業のやり方に不信感を抱き2021年に設立。
OpenAIの設立である2015年より歴史は浅いですが、Claudeの能力はすでにチャットGPTを追い越し、倫理的な観点からも一石を投じています。



覚悟と信念をもって生まれたのがClaudeという生成AIです!
3.出資元
チャットGPT | Claude | |
---|---|---|
出資元 | Microsoftから約100億ドル | Amazonから最大40億ドル GoogleやSalesforceなどの企業から約4億5000万ドル |
どちらの企業も資金力のある企業から多額の出資を受けています。生成AIへの世界的な注目度がうかがえる結果といえるでしょう。
これには世界の投資家たちも注目しており、今後の展開から目が離せません。



開発費用が潤沢にあれば、性能がさらに増していく未来はそう遠くないでしょう!
4.料金プラン
チャットGPT | Claude | |
---|---|---|
料金プラン | 無料版:GPT3.5 有料版:GPT-4o(月額20ドル) | 無料版:Claude3 Sonnet・Claude3 Haiku 有料版:Claude3 Opus(月額20ドル) |
どちらも無料でも利用可能です。
有料版の場合も金額は同じで、日本円にて月額3000円ほど。ビジネスで使う分には許容の範囲内といえるでしょう。



無料版からでもまずは試してみることが大切です!
5.読み込める文字数
チャットGPT | Claude | |
---|---|---|
読み込める文字数 | GPT3.5:1万文字程度 GPT-4o:2.5万~3万文字程度 | Claude3:15万文字程度(無料、有料問わず) |
ClaudeはチャットGPTを圧倒する文字の読み込み数があります。
論文などの長文を要約する場合は、迷わずClaudeを使う必要がありそうです。
試しに私のYouTube動画の文字起こしをClaude3に要約してもらいました。




36分ほどの動画で、文字起こしにすると2万文字程度ですが良い感じに要約してくれました。



面倒な長文要約は万能な生成AIに任せましょう!
6.能力・使い勝手
チャットGPT | Claude | |
---|---|---|
能力・使い勝手 | 無料でもGPT-4oを使用可能(回数制限あり) | 無料版のSonnetでも共に良好 |
2024年3月4日に公開されたClaude3は、チャットGPTを超えたことで話題になりました。
実際にIQテストを実施したところ、Claude3は生成AIではじめてIQ100を超えたとのことです。ちなみに2位のChatGPT-4はIQ85でした。*
これだけですべての性能は測れないものの、客観的にClaude3が優れていることがあきらかになっています。



Claude3はとくに無料版のクオリティがとても高いです!
なお、現時点ではClaude3のほうが優れているといわれていますが、ChatGPTもすぐに追随してくるでしょう。実際に2024年5月13日のアップデートでは、ChatGPTの生成速度がかなり向上しており、GPT3.5と同等レベルの速さになっています。
*参考:MAXIM LOTT「AIs ranked by IQ; AI passes 100 IQ for first time, with release of Claude-3」
7.情報の信頼性
チャットGPT | Claude | |
---|---|---|
情報の信頼性 | GPT3.5:2022年1月までの情報をもとに生成 GPT-4o:2023年10月までの情報をもとに生成 | Claude3:2023年8月までの情報をもとに生成(無料、有料問わず) |
情報の新鮮さでは、Claude3のほうがGPT-4-Turboよりも4か月だけ上回っていましたが、GPT-4oのリリースとともに2か月分だけ逆転しました。
注意すべきなのは、ありもしないことを堂々と回答する場合があること。これに関して優劣をとるのはとても難しいです。



情報の正確性(ファクトチェック)は人間側で確認するのが間違いないでしょう!
なお、Claudeには「憲法AI(Constitutional AI)」が搭載されており、差別や不快な表現をできる限り出力しないように、AIがAIの行動を制限する取り組みを実施しています。
ChatGPTも倫理に反する行動をとらないように努力していますが、ClaudeのようにAIがフィードバックする仕組みにはなっていないようです。
8.画像読み込み・生成
チャットGPT | Claude | |
---|---|---|
画像読み込み・生成 | GPT3.5:読込✖・生成✖ GPT-4o:読込〇・生成〇 | ・Claude3:読込〇・生成✖(無料、有料問わず) |
画像の読み込みや生成をセットで行いたい場合は、GPT-4o一択となりました。プロンプトを入力することで、かんたんに画像を生成できます。
読み込みは画像情報を文章化したり、グラフ画像を分析してもらうことが可能です。



OCR(画像から文字を読み取る機能)に関しては、Claude3のほうが優れているとの意見も見受けられました!
9.文章ファイルの読込み
チャットGPT | Claude | |
---|---|---|
文章ファイルの読み込み | GPT3.5:✖ GPT-4o:〇 | Claude3:〇(無料、有料問わず) |
文章をコピー&ペースト(コピーして検索窓に貼り付け)せず、PDFなどのファイルに文章が入っている場合の比較です。
Claude3は無料でも利用できる点が魅力です。仕事などで文章ファイルを扱う場合は参考にしてみてください。



ただし、機密情報はアップロードしないように注意してください!
10.URLの読込み
チャットGPT | Claude | |
---|---|---|
URLの読み込み | GPT3.5:✖ GPT-4o:〇 | ・Claude3:✖(無料、有料問わず) |
URLを読み込んで情報を整理したい場合は、GPT-4o一択です。
どちらの生成AIにも得意・不得意があるため、まずは両方使ってみるのがおすすめ。そのうえで、自分の用途に合うほうを選択しましょう。もちろん両方使うのも選択肢のひとつです。



上手く使い分けて仕事の質を向上させてくださいね!
【チャットGPT(ChatGPT) 超え?】クロード(Claude)のビジネス活用術5選
生成AIを使用しているかどうかで、ビジネスの成長スピードや生産性は大きく変わってくるでしょう。
そこでClaudeのビジネス活用術について解説していきます。
- 長文ファイルを要約してもらう
- 優秀な秘書として業務を任せる
- 新規ビジネスのアイディア出し
- プログラムコードを生成してもらう
- 不足しているスキルや知識を補ってもらう
もちろん、これら以外にも活用法は存在します。まずは5つを参考に、自分なりの使い方を試行錯誤してみてください!
なお、生成AIを活用すべき理由については友村晋のYouTube動画「鳥取県はチャットGPTを禁止!?チャットgptで仕事を作る人、奪われる人!ChatGPTが変える働き方、一番良い使い方は?」でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください!
1.長文ファイルを要約してもらう
Claudeは読み込める文字数が段違いです。
そのため、面倒な長文要約に適しています。
チャットGPT | Claude | |
---|---|---|
読み込める文字数 | GPT3.5:1万文字程度 GPT-4o:2.5万~3万文字程度 | Claude3:15万文字程度(無料、有料問わず) |
また文章を入力するだけではなく、文章のファイルを検索窓に読み込ませることも可能です。
同じ作業を人間がやるとなると長文を読み、思い出しながら要約するため時間がかかります。



このように面倒で時間がかかる作業は積極的にClaudeへ任せるべきです!
そして空いた時間で自分にしかできないこと、本当にやりたいことに取り組むのがベストな活用法でしょう。
2.優秀な秘書として業務を任せる
ClaudeをAI秘書として活用すれば、仕事の時間や労力を減らすことができるでしょう。
以下のように、さまざまな業務を任せられるからです。
- 文章の添削・校正
- 企画書・営業資料の作成
- 商品説明などのコンテンツ生成
ほかにもアイディア次第でたくさんのことを任せられるでしょう。



ただし過去のデータをもとに文章を生成しているため、完璧でない部分がある点には注意が必要です!
あくまで補助的な活用法とはなりますが、人間が作るよりもはるかに速くたたき台を作ってくれるでしょう。
3.新規ビジネスのアイディア出し
ビジネスのアイディア出しは思ったよりも大変で、時間のかかる作業です。
また、同じような経験を重ねてきた人の集まり場合、アイディアに偏りが生じます。
そこでClaudeを活用して、たくさんの新鮮なアイディアをもらおうというわけです。
仮に10個のアイディアを出す場合、3人で30分〜1時間ほどかかるかもしれません。しかし、Claudeを活用すればほんの数秒で同じ作業をこなせます。



もちろんすべてを鵜呑みにするのではなく、ヒントをもらうという意味でも活用可能です!
10個が少なければ、30個のアイディアをもらってから議論を始めるのも良いかもしれません。
このように土台となるアイディアがあれば、新規ビジネスは加速していくでしょう。
4.プログラムコードを生成してもらう
複雑なプログラミングもClaudeに任せればお手のものです。以下のようにさまざまな言語に対応しています。
- Python
- JavaScript
- Java
- PHP
- Swift
IT人材の不足が騒がれている昨今において、とても重宝する機能となるでしょう。
ちなみに経済産業省によると、2030年には約80万人のIT人材が不足すると予測しています。
人手不足ということは、その分野が得意な人の価値が上がり、給与水準も高くなるでしょう。
中小企業であれば、そこまで人件費をかけるのはリスクが高いです。今のうちからClaudeのようなAIにコード生成を任せ、使いこなせる人材を育てておくのも1つの手でしょう。



これらを実現できれば経費や時間を浮かせられるので、本当にやるべき仕事に注力できます!
参考:IT分野について
デジタルに強い人材の育て方は、関連記事「【知らないと損】デジタル人材の育成が必要な3つの理由とは?課題や育成のポイントも解説」で詳しく解説しています。


5.不足しているスキルや知識を補ってもらう
Claudeは最新情報に弱いものの、膨大なネット情報を機械学習しているため知識が豊富です。
そのため、足りないスキルや知識の穴埋めに活躍します。
たとえば、専門家を雇うとなると人件費が毎年かかりますが、Claudeであれば有料版でも月3,000円ほどです。



コスパよく、疲れ知らずで文句も言わないAIを活用するのは現代ビジネスにおいて必要不可欠でしょう!
なお、生成AIの企業での活用事例は別記事の「【24年最新】ChatGPTの活用事例を紹介!国内企業5選と海外企業3選もピックアップ」で詳しく解説しています。ぜひ参考にして下さい!


本記事の内容を参考に生成AIへの知識を高め、実際に活用いただければ幸いです!
なお、AI(人工知能)やDXなどに関する最新情報は「フューチャリスト友村晋のYouTubeチャンネル」でも発信しています!動画は定期的に追加していくので、ぜひチャンネル登録をして、見逃さないようにしてくださいね!
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